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『幼年期の終わり』

『幼年期の終わり』クラーク/池田真理子 訳 光文社古典新約文庫

一昨日買い、昨日読み終えた。

儚いSF小説。素晴らしい。

以下は本を読んでから読むのを薦める。

帯には「SFを超えた「哲学小説」!」とある。どんなものなのだろうか、半信半疑だったが、内容は「哲学小説」も超えていた。

三部構成。

第一部では人間は突如現れたオーヴァーロードという保護者によって全ての障碍を解決する。地球人と同じように、保護者が何をしようとしているのかを追体験する。

第二部では人類と保護者は共存している。この時点の社会描写が素晴らしい。この本のように、実在社会は科学を捨てないだろうが、受けている恩恵は似たようなものだ。

避妊技術が向上し、純血は古いものになり、結婚という体制は崩壊するだろう。生きるために生きることを機械に任せ、知識と芸術を求める、しかし想像力は無くなり、新しいものが生まれなくなるだろう。

何のために生きているかを考え続け進む、それをやめたら、何が残るのだろうか。

第三部では人類は進化する。世代は断裂し、保護者は成長をうらやむ。人類はもはや人類では無くなる。新たな集合体となる。

読者は保護者と同化し、宇宙規模の永遠の切なさを味わう。

この本は何か?

平和ではない。

人類の未来でもない。

仕事として全力で育てた教え子が、自分を超え、何か全く異なったものに変貌するのを見た時の感情だ。
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テーマ : 書評
ジャンル : 本・雑誌

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Author:Yuki
東京大学理科一類
物理工学科進学
そのまま院進学
医生系海外院行きたい。
よろしくおねがいします。

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