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フライデーあるいは太平洋の冥界

フライデーあるいは太平洋の冥界/黄金探索者 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-9) (単行本)
ミシェル・トゥルニエ (著), J・ M・G・ル・クレジオ (著), 榊原 晃三 (翻訳), 中地 義和 (翻訳)

おすすめできる、良い小説でした。

ロビンソン・クルーソーなら知っているよ。小さい頃に読んだ。わくわくする、冒険のお話だった。

ロビンソン・クルーソーに着想を得て、そしてフライデーを前面に持ってきたのがこの小説。

あれ?こんな話だったっけ?

残念ながら、あまりロビンソン・クルーソーは覚えていない。
どうやら私が読んだロビンソン・クルーソーはロビンソン・クルーソーの全てではなかったらしい。
本当はもっと哲学的で政治的で経済的なものだったようだ。

この小説では、まず、ロビンソンが難破する前にタロット占いをされるところから始まる。

それが後々読むと当たっているのだが、(どうせそうなのだろう、ネタバレは避けようと思って)あまり読まなかった。

漂流したロビンソンは、自分の哲学的思想を航海日誌に記す。
と共に、文化的な生活を築く。
(社会の成り立ちを見ているみたいで、無人島生活という単調なものに外界を組み込んむいい方法だと思った)
例えば地図の作成、農作業、牧畜、時間作り(p.54)、法律制定(p.58)、単位の制定(p.57)
怠惰や浪費は罪、といったスタンス(p.50) 
犬、テンは忠犬

4.ではインディオに遭遇する


また、ロビンソンは島を一人の女性のようにして官能的な関わりができるようになる

水時計の停止により<無垢の瞬間>を知る(p.76)

哲学的思索は、作者が考えたのだろうが、どうもよく分からないものが多かった。
日記なら、今日はこれこれした。とか、これがダメだったとか明日はこれしようとか書くんじゃあないのか?

5.6. 島との恋愛、セックス(かなりぶっ飛んだ発想。負けたと思った。)

7.誤射して、死ぬはずのフライデーを救う
フライデーはしもべ。まあ普通のロビンソン・クルーソーですな
フライデーは不気味なくらいよく働く。(p.124)

8.島は俺(ロビンソン)の嫁!フライデーには渡さん!みたいな流れ
フライデーの原始的側面に嫌悪しつつも、自分にはないところに惹かれる
このアンビバレンスがいい。文明人なら誰もが持つはず。
フライデーとロビンソンは、しもべと主、労働者と雇用者という関係だったが、ひょんなことから(p.149)
島が爆発しまう(正直吹いてしまったのだが)。

9.フライデーがロビンソンを救う。テンは死んでいた。
フライデーは自由になる(p.155)
立場逆転(え!まさかこんな流れになるとは。原作と違わないか?
これで西洋文明批判もしくは文化の等価値を示すのですね、素晴らしい)
ロビンソンがフライデー的生活(非文明的、若々しい肉体を手に入れる)を送る
アンドアールという巨大山羊を仕留める
フライデーはアンドアールで楽器を作る。ロビンソンお口あんぐり

p.170 ではごっこ遊び。地震以前の関係で。(ただし今度はフライデーがロビンソン役をする)
喧嘩はするが、喧嘩相手の姿の人形に対してなじるから、愉快で、二人の関係は傷つかない。

10.地震でどっかにいったはずの航海日誌が見つかったのでまたつけ始める

11.助けが来た!
でもロビンソンは彼らはどうでもいいと思う。
なので帰らない(はぁ!?帰らないの?何で?原作と違うじゃん。まあ島であれだけ充実した生活を
二十八年(長いな。そんなに経っていたのか)送っていたら、
今更、はい、元に戻ってくださいね~と言われたら断るのだろう)
結局、ボートはもらう。

そのボートでフライデーが島を脱出し、国に行く。(あれ?こんな話だっけ?なんで?
それ一番やっちゃいけないじゃん。フライデーは好奇心旺盛らしいけれど、絶対奴隷扱いされるよ。
兄弟のようなロビンソンを置いていくってそりゃあ無情でしょう)

12.
文明が来ると、島も、ロビンソンもダメージを受けた
年を意識して、一気に年を取る 浦島太郎みたいだ。
船の乗組員だった少年が船を追い出され、島で一緒に暮すことになった。
p.204 おまえの名前は木曜日ということにしよう。

うわ~。うまくいってよかったなあ。でもサースデーか。本当に原作と全然違う方向で物語が終わってしまった。
まあこれからのロビンソンは、今までに書かれたような生活で人生を終えるのだろう。
というわけで、ここで終わりでいい。
(サンデーというアイデアもあったらしい。まあ、どっちでもいいといえばいいけれど。)

いやあ、すごい作品だった。
原作のロビンソン・クルーソーは本当はどんな作品なのか、
まずそれを読んでみないとこの作品のどこが画期的なのかは詳しく言えないから、原作を読んでみたいと思った。

単なる冒険小説じゃあないんだろう。

無人島での生活に、人類の全てを詰め込むことができる。
その発想はなかった。

アイデア、ストーリー、日誌という異なる記述スタイル、とっても良かったけど、二回目を読むのはどうだろう?
あまり読む気はしない。
一回だけ読んでの評価だけど、これは他の人に奨められる作品だった。

おまけ
農業生活を送るっていうのも悪くないと思う。食はこれから大事になるし、
若いままのびのび人生を送るのもいい。
今の文明は素晴らしいけれど、それを続行すればいいわけではない。

ロビンソンはひきこもり(島こもり)だけれど、それで誰にも文句も言われない。迷惑もかけない。

実際は、自分が自給自足すればいいほど人口は少なくない。
人口が多いから、たくさん養うために大量生産する必要があるのか、それとも商業的な問題か。
人口が多すぎる!

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Author:Yuki
東京大学理科一類
物理工学科進学
そのまま院進学
医生系海外院行きたい。
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