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自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則

自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則 (ちくま学芸文庫) [文庫]
スチュアート カウフマン (著), Stuart Kauffman (原著), 米沢 富美子 (翻訳)

夏前に買って中断し、最近また読んで読み終わりました。考えながら読むため時間がかかりました。説明に数学やオートマトンが使われており、少し敷居が高くなっています。

それもこの本の内容を書きあらわすためには仕方のない方法なので、何とか乗り切るしかないのでしょう。

学問的にはカオス理論であって、モデルの数によってそのモデルが安定であるか、乱雑な振る舞いを見せるかが異なる、という事柄を、主に生物、最終的には殆ど全ての事象(副題にありますように、宇宙を貫く複雑系の法則)で取り扱ってしまいます。

私が今学んでいる統計力学というのも、モデルの個々の粒子の振る舞いを総じて、外部から観測可能な量がどのように変化するか(この場合は主に温度変化。これは相転移と呼ばれます。)を計算するものです。統計という数学的仕組みから様々な帰結がありますが、それがなかなかこの本の内容と被っている、と実感しています。個々の粒子がランダムな振る舞いをしていても、全体としてはある方向を持つという点にわくわくするのです。

あるモデルが自分自身を強化していくというのは、この本で触れられていること以外にも、組織であったり、ミームが当てはまると思います。多くの事柄が数の増大によって一定の振る舞いを外に表わすこと、安定へ至る挙動というのは、実社会を見ていてもモデルを組んで検証したくなってしまうほど興味深いものです。他の言い方をすれば、この本には稀有な世の中の見方が書かれている、ということです。

さてここまで記しましたが、難しそうなことを書いているなと自分でも思ってしまいます。実際新しい学問ですし、使われていることもなじみのあるものではありません。しかし、それを紹介する語り口は、丁寧な文章ですし、グラフも豊富ですので主張が把握できるのではないでしょうか。その主張は、一読するに値するものだと思います。


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東京大学理科一類
物理工学科進学
そのまま院進学
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